冷泉は、二度と一人ぼっちになりたくないので、高校時代は、中学時代の反省を活かして、自分と仲良くしてくれる方と積極的に交流しました。
恐い先輩たちにも気に入ってもらえて、週末は頻繁にクラブに行って夜遊びばかりしていました。
高校では自分からケンカを売ることはなかったので、自分が直接手を出したことは無く、逆に止める係でした。限度を知らない仲間ばかりだったので必死で止めていました。バトルの中で、漫画みたいに歯が飛んでいくのを何度も見ました。
中学校の時と違うのは、相手の体も完成しているということです。数が多いほうが圧倒的に強い。
ある日、暴走族にしつこく付きまとわれていた女の子から、助けて欲しいと言われて助けに行ったことがあるのですが、相手が10人以上いました。こちらはもちろん一人です。
「これはヤバいなぁ」と思いましたが覚悟を決めて、女の子が嫌がっているから二度と付きまとうんじゃない。ということを伝えると、容赦なくいろんな角度から蹴りやパンチが飛んできた。
下手に応戦して、刺されたりするのは勘弁なので、おとなしく殴られていました。冷泉は殴られることには慣れていて、次第に
「なんでコイツ倒れないの?」「なんでやろ、気持ち悪い・・・」など、暴走族たちの話し声が聞こえてきた。
そろそろやめてくれるかな。と思ったのですが、それは甘い考えで、最後は押さえつけられて、顔をサッカーボールみたいに何回も蹴られて、口と鼻はもちろん、耳から血が出るまで蹴られました。(今思うと、鍛えてない人間にやったら死亡の可能性もありそう…)
で、やっと蹴られ終わりまして。。。
その後は暴走族たちに、なんでそんなに打たれ強いのか?うちのチームに入らないか?など色々言われたのですが、女の子に付きまとっていた本人が
「お前みたいな気持ち悪いやつが近くにいるなら、あの女にはもう何もしねぇよ!」
と、言ってくれたので
「絶対やな?」
「あぁ!絶対だ!」
確認を取って、さっさと家に帰りました。
次の日、母の悲鳴で起きました。布団から顔だけ出てて、その顔が血だらけでパンパンに腫れていたので、死んでいると思ったそうです。お母さんごめんなさい。そんな高校時代。。。