生い立ち 高校時代「転機」

高校生活の後半で、冷泉の人生を大きく変える転機がありました。

それは、左手の手の平を餃子が1個入るぐらいガラス瓶で切ってしまったことです。餃子が1個入るぐらいなので、手の中の骨とか、変な筋みたいなのが見えてて、2本の内1本の動脈も切れて、太い神経も切れてしまいました。鼓動に合わせて、手の平から血が吹き出し、あっという間に冷泉の周りは血の池みたいになりました。

出血多量で気絶したのですが、目が覚めたら救急車の中でした。その日は、救急病院で動脈を縫って閉じ、医者から、左手を動かせる可能性はゼロに近いということと、親指だけ残して後は腐ってしまうから切り捨てる可能性もある。という恐ろしい話を聞かされました。

次の日からは、大きな病院に移り、手の神経の専門医にお世話になることになりました。

その先生が、本当に一生懸命に治そうとしてくださるのです。ただ、当時の冷泉には、なぜ人のために特にこんな人様に迷惑を掛けてばかりだった人間に、一生懸命に良くしてくれるのかが理解できませんでした。

先生のそのスタンスは、1ヶ月経っても2ヶ月経っても、まったく変わりませんでした。他人である冷泉のために一生懸命に治してくださるのです。

すると、だんだん冷泉の心が変わってきました。何か暖かいものが心に芽生えました。素直な気持ちで
「自分も、もし人のために何かできるなら、やらせてもらいたい」
という思いが生まれて初めて出てきました。

「ところで、どうすれば人の役に立てるのだろう?」
色々考え悩んだ末に、それまでクラブのフライヤー(チラシ)作りを人に頼まれたりして、作っていて面白かったので、本気でコンピューターを学ぼうと志しました。コンピューターは、いろんなことが出来るし、本気で勉強すれば、様々な場面で人の役に立てるのではないかと考え「IT」だけは遊ぶ時間を削って、寝る時間を削って、高校卒業の後はコンピューターの学校に通い、死に物狂いで勉強しました。

それからは人生が大きく好転していきました。

専門学校時代へ続く

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